062 没後70年 坂口安吾展「あちらこちら命がけ」県立神奈川近代文学館  公式図録にエッセイを書かせていただきました。

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2025年 10月4日から 没後70年 坂口安吾展がはじまります。県立神奈川近代文学館にて。

こちらの、裏を見てほしい。

公式図録のエッセイに寄稿させていただいた。つまり、没後70年の今、安吾について語るなら「お前もそのひとりだ」と言っていただいたことになる。

感極まれり。だ。10代の頃、やっぱり同じ新戯作派の太宰治からだったと思うけれど、安吾の『白痴』を手にして以来、師と仰いで二〇余年。

もちろん好きな、あるいは影響を受けた小説家は多いけれど、安吾は特別だ。

安吾のエッセイ、評論のたぐいは号泣、ガクガクと頷き顫えながら読んだ。

もう相当に私の考え、思考に安吾の「精神」が移植されている。たまにエッセイなどに私の考えなどを書いているが、ふとそれは安吾の言い換えにすぎないことを思う。私の掲げる「オモロイ純文運動」なんかも、安吾はとうに言っている。もっとシンプルに、感動に満ちた警句をもって。

文学は、いくら面白くても構はない。
ハラン重畳、手に汗をにぎらせ、溜息をつかせても、結構だ。
そういふことによって文学の本質が変化することはない(以下略) 
「通俗と変貌と」
小説は、たかゞ商品ではないか。そして、商品に徹した魂のみが、又、小説は商品ではないと言ひきることもできるのである。
「大阪の反逆」

安吾は私にとって特別。

語りはじめると止まらないけれど、この人の存在は文学史的にも非常に特異だ。日本の文学史の枠の中で理解することは少し難しい人だと思う。

デカいのだ。

とにかく安吾はデカい。

松永K三蔵